2004.04.30 Friday
この3月で2期4年の所長の任期を終えて,2004年4月から,大学院運営の仕事に携わっています。 1989年4月,生活機構研究科博士後期課程発足と同時に,その附属機関となった創立3年目の女性文化研究所に赴任した時を思い出します。それから初代所長人見楠郎学長と副所長白石浩一先生,2代目所長福場博保先生,3代目岩脇三良先生,4代目後藤淑先生に,「幹事」としてお仕えした後,本学80周年を迎える2000年4月に所長を拝命することになりました。
2002年3月に研究叢書第3集『女性文化とジェンダー』を刊行しましたが,これは,本学の伝統的支柱である「女性文化」概念を,男女共同参画時代の女性文化,すなわち21世紀の女性文化にどう繋げるかをテーマとしたものでした。この2004年2月から3月,研究所は,「ゲリッツェン女性史コレクション」をもとにした研究叢書第4集の仕上げ,光葉同窓会と協力して行った卒業生調査のまとめ,紀要31号の編集,研究生レポートの指導,通算91回を数えた定例研究会開催に加えて,私が代表者であった4年間の科学研究費助成研究最終年度の報告書作成とが重なって,空前の活気でした。 研究所の大学院附属機関の役割としては,平成15年度は,生活機構研究科博士後期課程の院生が,2人の社会人入学を含めて5人,修士課程1人,研究生2人,特別研究員1人が在籍して賑い,博士課程の講義と演習は木曜日の夜,6時限目と7時限目に行われ,活発な討論が展開されて全員大きな刺激を受け,学びあいました。この研究所に席をおいて,ジェンダーや女性視点を入れての研究で,15年間で,課程博士は5人,論文博士も入れれば合計8人の,博士(学術)の学位取得者を出しました。修士号取得者も10名を数えます。学部学生・院生のために企画した天野寛子先生ご指導の読書会も好評で,3年続けて会津キャンプ村で夏合宿を行い参加学生・院生は大満足のようでした。 この4年間,ひるがえって15年間,この研究所で充実した毎日を過ごすことができました。苦楽をともにしたスタッフの皆さん,応援してくださった教職員の皆さんに心から感謝したい思いでいっぱいです。ありがとうございました。 なお、女性文化研究所所長には、昭和女子大学理事である、坂東眞理子元男女共同参画局長が就任しました。研究所が、新たな発展をとげることを楽しみにしています。 |