2012.04.14 Saturday
2週間もしないうちに、梅の花は早々と姿を消し、匂いも残しません。その根元で、新しい木の芽と雑草とがせめぎあって伸びています。近寄ってみるとこんなかわいい花がー。 わが家の野生の庭は一日たりとも同じ顔をしていません。庭に面した机で仕事をするのは、ここに引っ越してきて30年で初めてのことなので、とても新鮮な気がします。 この2週間。私だって昨日の私だった日は一日とありません。何かがわかり、その先がわからなくなります。法政大の図書館に、「ドイツ帝国統計」を閲覧しに行きました。自宅のネットで、どの大学に何があるかを見ることができるのは助かります。首都大学東京にもあるのですが、でも本館にではありません。 本館なら旧教員の特典があるのですが、法政大の図書館は市民としての利用です。 ここに深入りするかどうかが考えどころです。何も原資料そのものからでなくとも、加工されているものからでもにいいだろうと思いますが、加工されているものが掲載されているはずの「ドイツ帝国統計年鑑」にたどりつけないのです。これも本館ではなく個別の学部の資料室に一部はあるらしい。 クラーラの時代の背景をジェンダー統計で把握しておきたいということが主目的ですが、それ以上に、新しい「ジェンダー史研究」の、理論と統計利用の仕方の批判をしておかなくてはと思ってのことです。 また一方、この2週間、クラーラの終焉を書くために1920年代から30年代のソ連が、当時ソ連を旅行した知識人にどう見えていたか、それはなぜかという問題へも手を出さざるをえず、思いがけない文献にも出くわしたり、教えていただいたり。それとの関連でクラーラの足跡で唯一行っていないコーカサス地方への思いが募ります。 あれこれ気の多いことで、冬に引き締めたはずの計画が、野生の庭の生命の躍動にあおられて、だんだんふくらんできてしまいます。4月はもう気の赴くままにいくことにします。 |