2012.08.21 Tuesday
この白樺林は、昨年7月半ばにも通ったところ。今年は昨年と同じような顔ぶれで8月半ばに通りました。 東京は猛暑だというのに、ここは何と心地よいことでしょう。 トルストイの初期の作品『カフカーズ物語』のなかの『コザック』という文庫本を一冊、古書店で200円で買って、たった数日の避暑地行きに、それをもっていきました。白樺の傍でそれを読みました。 カフカーズ=コーカサスは、いくつからの理由から、今私の心をとらえているからです。 中村白葉訳のコザックの猟師言葉は、北海道の漁師ことばと、不思議とよく似ています。 ローザ・ルクセンブルクは、20世紀の初め、「この地上のどこを探しても、カフカスほど、一つの地域に諸民族が複雑に入り混じっているところはない。太古の昔から、人々がヨーロッパとアジアの間を往来する場であったこの歴史的な地は、それぞれの人々の破片でちりばめられている」(『民族問題と自治』加藤一夫・川名隆史訳)と書いています。 1850年代はじめ、トルストイの描くカフカーズでは、ロシアは、コザックを、チェチェン人と闘わせています。しかし若いトルストイは、カフカーズに暮らすどの民族を問わず、人間と自然を何と生き生きと描いていることでしょう。翻訳によってであるとはいえ、本当に美しく、温かい文章だ思いました。 クラーラ・ツェトキーンは、1923年から何度かこの地に保養に行っていますが、ここで何を観たのでしょうか。そこが問題です。彼女が書いたものがちょっと気になるので、私もカフカーズに行ってみなくてはなりません。 またたくまの数日が過ぎて、帰路はもう渋滞地獄。途中で高速道路を降りて、大垂水峠のカーブに継ぐカーブの一般道に道を取って(私は、退職してから運転免許の書き換えをしなかったので運転は私ではない)山越えをして帰宅しました。他の子連れ2家族は、もっと難儀をして帰宅したようです。 動物病院のホテルに泊っていたタラとフー吉は、シャンプーのいい匂いをさせてすり寄ってきました。 明日も猛暑、しかも湿度が高いとのこと。もう少しの我慢とはいえ、この暑さの日々がさっさと去ることは惜しいとは思いません。 この貸別荘に3家族 |