伊藤セツ研究BLOG

このブログは、当初は、勤め先の教員紹介に付属して作成されていたホームページ。定年退職後は、主に、教え子たちに、私の研究の継続状況を報告するブログに変えて月2-3回の更新。
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雪に埋もれた2月に
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2月の3分の2は、八王子は雪に埋もれていました。
28日と13日に降った大雪のために、つい数日前までバスの運行もままならず、都心で予定していた拙著についての講座は延期、大学セミナーハウスの奥にある特養老人ホームの傾聴ボランティアも、里山作業も、金八デモも官邸・国会前集会も1度は中止になりました。
 
1月に、拙著をお送りしたかたから、いろいろな形で反応がありました。
・厚くて驚いた。持ち運びできない。
・内容からいってあの厚さは必要だっただろう。
・表紙カヴァーが感じがよい。
・わかりやすく、臨場感のある書き方だ。
・ポイントが大きく、注がそのページごとについているので、読みやすい。
・初めて知ることが多かった。
・構成に苦労しただろう。
 
・人物、事象の、個別的ピンポイントについて、不統一、不十分な点がある。
・誤植がある。
・「てにをは」がおかしいところがある。
・写真、書簡について、出所は書いてあるが、掲載許可をとったか書かれていない。
 等等。
 
 ありがとうございました。
 
誤植については、一言もありません。
私の「校正恐怖症」、「校正認知症」、「校正発達障害」は克服できませんでした。
50年、この仕事をしていても、癖が直らず、経験が蓄積されてないことを改めて思い知らされます。
研究能力に占める「校正」能力の位置、重要性を直視し、徹底的に改善する必要を痛感しています。人間であるかぎり「誤りは避けられない」のは分かっています。しかし、それを極力少なくする努力に欠けるところがありました。
今、とりあえず「正誤表」を作っています。
次の仕事では、「校正の仕方」を徹底して、学び直そうと考えています。
 
次の仕事って何? 終ったんじゃないの?
いや、誤植の雪辱をとげるためにも、雪の中でふくらむ木々の芽のように、今、私自身の中に萌え出てきている次のテーマに、4月からとりかかりたいのです。
幸い研究に定年も終わりもないのですから、やれるところまでやってみたい!!
何だかオリンピックの選手のインタビューに似てきました・・・・・

 
| 近況 | 13:42 | - | - |
ばらを分かち合いたい
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こんなにたくさんの、ばらの花を頂きました。
雪が降り、解け始めた昨日、とても残念なことが二つありました。
都知事選の投票の結果と、私が地域で知り合いになったKさんが亡くなったことです。
この花を、私が支持した候補者と、同じ候補者を応援して、結果を待つように亡くなったKさんと分かち合いたい気持いっぱいです。

生粋の国鉄労働者で、国鉄分割民営化に反対して作詞しした「線路の歌」(林光さんが作曲)を残したKさん、今は地域の健康友の会の会長として活躍していたKさんに、私のクラーラの本をあげました。Kさんは、本の完成を見守ってくれていたからです。本は間にあいました。
不治の病に冒されたKさんを励ますために、おつれあいのプロの歌手、絹の道合唱団を育てた渡辺昌子さんがうたう「線路の歌」をフィナーレとするソプラノリサイタルが2月2日に開かれました。

そのときKさんは私に「よくやったね。あの本。写真は全部きちんとみたよ。これから読むからね」といわれました。その後、お見舞いに行った時、Kさんは、私の手を握って「写真はね、最初から終わりまで全部二度みたからね。文章はもう読めないなあ」といわれたのでした。私が傾聴ボランティアをしたいと言った時も相談に乗ってくれ、実際傾聴ボランテイアで私が特養老人ホームの現場に出た時、健康友の会のバス旅行にKさんがおんぶしてつれていってくれたという方のお話を聴く機会がありました。楽しくて忘れられないとその方は言われました。
Kさんは、アンドレィ・ジイドの本「ソビエト紀行」を面白いといい、新刊のレッドパージの本も読んで「良い本だね」といわれ、私の本が出るのも楽しみにしてくれていたのです。

このばらは、リサイタルのパンフレットの写真に、若き日の昌子さんと一緒に写っている、やはり歌声運動出身のプロの歌手の壇上さわえさんが下さったもの。これも私の本のご縁です。歌も、研究も通じるところがあり、日ごろからいろいろお話が合う友人です。
研究専門書を書いたつもりでしたが、地域の方や専門外の友人も喜んでくれているのは嬉しいことです。

 
| 近況 | 00:00 | - | - |
2月――木々は早々と芽吹いている
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暖かな感じで心和む蘭を頂きました。

もう2月になりました。
最近の年で、はじめて、今年の1月は長かったと感じました。

長年の仕事から解放されたところに、降ってわいた都知事選の選挙運動が加わったのと、ためておいた健康診断や、内科、眼科、歯科を駆けづりまわったり、さぼりがちだったスポーツクラブや、ボランティアの回数をもとにもどしたり、いろいろのことをやったからでしょうか。

クラーラ・ツェトキーンの本が、ドイツのお世話になった方々にも早々届いて、本全体の印象から返事が順次来ています。ドイツ人には、あの表紙が多くを語ったようです。よかった!
もちろん、日本国内のかたがたからも多くのメールやお便りをいただきました。

しかし、日本人である私に、ドイツ人のクラーラのどれほどのことが分かっているかという点については、問題が多いということを実感しています。正誤表の問題も残っています。これらを考えるととても解放されたとは言えません。

でも次は、日本の女性と運動について、日本語を主要資料としながら、伸び伸び書いてみたいという思いにかられます。
冬の間に枝に芽を膨らませる木々のように、アイデアのつぼみが私の内にも膨らんできています。

とのんびりかまえていたら、芽どころか、何と多摩丘陵の一角に、花を咲かせている1本の梅の木を観てしまいました。立春までまだ間があるというのに、この生命力には恐れ入りました。


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また、庭に雑草がはびこるのも時間の問題。
もっとご近所からあきれられない人並みの生活をするようでありたいとも思います。

 
| 近況 | 01:29 | - | - |
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