2015.04.24 Friday
4月19日(日)、八王子市議選告示の日、「八王子市民放射能測定室ハカルワカル広場」主催の「浜岡原発見学ツァー」に参加しました。 50名を超える参加者が、大型バスと自家用車で朝8時に八王子駅前を出発し、夕7時過ぎに戻りました。 静岡県御前崎市にある浜岡原発は、八王子、つまり東京都から最も近く、しかも世界で最も危険な場所にある原発なのです。 浜岡原発は、3.11のあと、当時の菅直人首相が、運転中止を中部電力に要請した、あの原発です。 浜岡大砂丘に足を取られながら、1号、2号、3号、4号、5号と並ぶ建屋を近くに観て、浜岡原発PR館ともいうべき「浜岡原子力館」に入り、5グループに分かれて地元の反原発運動の方たちの説明を聴きました。実物大の原子炉模型が展示されていて、臨場感あふれていました。 太平洋に面した静かな渚に、1から5号炉に入れる海水の給水塔が、まるで棘のように水面に並び(2枚目の写真)、右端に見えているところはその排水路の一部とのことです。 参加者の中に、立川短大時代の教え子がいて、30年近くぶりの再会に驚き、話が弾みました。 このツアーの主催者は、上述のように「八王子市民放射能測定室ハカルワカル広場」の皆さんで、参加者は、広場のボランティアをつ続けている方、「金八デモ」の常連も多く、ほとんど、3.11以降、八王子で、反原発の運動を継続している方々でした。 ************************************* 話は変わって、4月21日、民芸の「冬の時代」(木下順二作、丹野郁弓演出)を観に、新宿の「紀伊国屋サザンシアター」に出かけました。 今の私の研究との関係で、どうしても観ておかなくてはならないと思ったからです。 時代の臨場感というものを求めていたのです。 登場人物は、すべて、あだ名で呼び合っていますが、実在のモデルがいます。その実在の人物すべてに関心がありましたが、私は、解説にも出て来ない、ある人物が出てくるはずだと期待していたのです。その人物は3幕でようやく現れました。脚色がなされているとはいえ直感で分かりますし、かわされる言葉のはしはしで、彼だと確信しました。 右隣に開幕直前駆け込んで座った見知らぬ男性が、何やら熱心に記録しています。相当詳しそうな人だと思い、私は思わず、「あの人、○○○ですよね。」と声をかけたくなりましたが、もちろん黙っていました。左隣は空席でした。 帰りの電車の中で、○○○の評伝の読みかけをむさぼるように読みました。 私は○○○を対象にしているのではありませんが、ある一定の部分、この人物を知らないと書けないテーマととりくんでいるのです。 木下順二はどういうつもりで、この人物をここに置いたか。 あれこれ考え、いつものことながら、また迷路に入り込みそう。 この仕事も、毎日継続して考え、追っていないと、空中分解しかねない。 クラーラ・ツェトキーン研究の時と同じです。 それを、どうしても避けて先に進まないと残された時間はない! ************************************* もう一度話は変わって、4月23日、渋谷で開催されたNPO法人アジア女性資料センター(AJWRC)主催の「第59回女性の地位委員会(CSW)参加報告会」に行きました。 これに関することは、先にブログに書いた「院内集会」であらまし聴いたり断片的報告書は読んだのですが、何分、ニューヨークに行っていないので臨場感がない。 全体像もNGOの行動がなかなか見えない。 20年前の北京女性会議には、嫌というほどの臨場感を浴び、その印象は今も強烈です。 私の「北京+20」を顧み、さらに、日本科学者会議の女性シンポにつなぐために、臨場感を求めずにはいられなかったというわけです。 報告者は3人、カンボジアパンニャストサラ大学教員の中川香須美さん、一橋大学院生の永山聡子さん、AJWRC事務局の濱田すみれさんでした。どれも大変興味深く、集まった方たちも若々しく、未来を感じさせました。 「ジェンダー統計」セッションの話が出て、身を乗り出しました。 ************************************* 要するに、この、浜岡原発行き、「冬の時代」観劇、NGOの「北京+20」報告会参加は、今の私の優先順位から言えば、甲乙つけがたしです。 優先順位は、単に自分のうちから出てくるものではなく、社会的関係から出てくるものですから・・・・。 優先順位・継続性・臨場感を考えて行動してきた私でしたが、ここにいたって、はたと行き詰まる。 しかし、優先順位は、その時々に一つしかないはず。 でも、その時々というのが曲者なのです。 心して、少ない時間を配分しなくてはー。 |